セイコーのデザイナーによる実験的な試みとして、2001年から2009年まで続いた社内プロジェクト「power design project(パワーデザインプロジェクト)」。それはデザイナーが日常業務とは異なるスタイルでブランドの未来を深く考え、年ごとの「テーマ」に基づき、時計の可能性を追求する活動でした。
この度、既存の概念にとらわれないデザインの在り方と可能性を、腕時計という「プロダクト」を通して提案するべく、「power design project」が13年の時を経て復活します。
2022年のテーマは、「REBIRTH<転生>」です。
セイコーの長い歴史の中で生まれた特徴的な腕時計や技術を、8人のデザイナーがアイデアと想像を膨らませ、7つのプロダクトに「REBIRTH<転生>」させました。
紡ぎ出された7つの転生ストーリーに基づくプロダクトから、デザインの可能性を感じていただければ幸いです。
1970年代に製造されたキングセイコーは、ザラツ研磨がもたらした歪みのない鏡面により、50年以上経った現在でも強い輝きを放っている。このザラツの研磨技術に着目し、ポジティブな気持ち、気分が上がるような華やかな雰囲気をまとう現代的な腕時計に転生させた。研摩された20面構成のケースが放つ美しい輝き、60分割したインデックスデザインの繊細さも必見。
深海の過酷な環境下に耐えうるダイバーズウオッチが誕生したのは1975年。特に「外胴」と呼ばれる安全設計を徹底的に突き詰めたその形状はとても個性的だ。この魅力的な腕時計を、服の「ボタン」に転生させることでより自由な着用シーンを実現させた。柔らかな外胴のケース形状は、お気に入りのボタンのようにずっと触っていたくなる。
1971年に発売されたスクエア型クロノグラフウオッチ。ダイヤルのカラーリングやケースの特殊な構造、ユニークなシルエットから、70年代の多様性や自己表現が感じられる。当時の雰囲気は残しつつ、コンパクトなサイズ感のスクエア型クロノグラフウオッチに転生させた。多様な素材感、バリエーションから、自分なりのカスタマイズでお気に入りの1本を見つけてほしい。
深海の過酷な環境下に耐えうる「プロスペックス マリーンマスタープロフェッショナル」を「本格的な子供向けウオッチ」に転生させた。子供たちが気兼ねなく遊べるタフなプロテクター構造、着脱が容易なじゃばら状のストラップ、約束の時間が設定できる回転ベゼルなど、本気で遊ぶ子供たちに向けた本格仕様だ。大人とお揃いで着けられるデザインも嬉しい。
1976年に日本で発売された「セイコー タイムソナー」は、潜水艦のソナーをイメージし、透明な素材をダイヤルに用いたユニークなモデルだ。冒険心あふれるこのモデルを、434通りのFeels(気持ち)を表示する感性的な腕時計に転生させた。日替わりで表示されるメッセージは、あなたにちょっとしたユーモアと行動のきっかけを与えてくれる。一緒に出掛けたくなる腕時計だ。
1984年に発売したティセは、腕時計をアクセサリー感覚でルーズに着けるスタイルを提案した。当時多くの女性たちに支持されたティセを、男女を超えたOur(私たち)に向けた腕時計へと転生させた。性別問わず美しいと感じる質感と仕上げ、程よいサイズ感にこだわった。12時側と6時側の異なるデザインは、着用時に外側・内側から見える自分と多面性を表現している。
1973年に発売された液晶デジタルクオーツウオッチ「05LC」。このアイコニックなモデルを、ラグジュアリースポーツテイストのデジタルウオッチに転生させた。丸みのあるケースデザイン、フロントボタンを踏襲しながらも、艶やかなホワイトセラミックス素材を採用することで、唯一無二の存在感と魅力を放っている。
※なくなり次第、終了とさせていただきますので、ご了承お願いいたします。
*時計の販売は行っておりません。